考え方 / 現場で出合って、覚えておきたい言葉
知行合一(ちこうごういつ)
出合った日: 2026年10月24日(「実践知」を探す中で)
Unity of Knowledge and Action 読み: ちこうごういつ知ることと行うことを分けず、一つのものとしてとらえる考え方。知っていても行わないなら、まだ本当には知らないとみる。
解説
知行合一は、中国の明の時代の儒学者、王陽明が説いた教えである。知ることが先で行うことが後だとする朱子学を、王陽明は批判した。王陽明の言葉と問答を記した『伝習録』の上巻に、この語が出てくる。王陽明は、知は行いの始まりで、行いは知の仕上がりだと説いた。原文では「知是行之始、行是知之成」である。弟子の徐愛との問答では、「知而不行、只是未知」とも答えた。知って行わないのは、まだ知らないのと同じだという意味である。
日本では、王陽明の学問が陽明学として受け継がれた。江戸時代の代表的な陽明学者に、中江藤樹と弟子の熊沢蕃山がいる。幕末の維新運動も陽明学の影響を受けた。吉田松陰、高杉晋作、西郷隆盛らが、その影響を受けた人物である。
この用語集では、経営と現場を分けずに動くことの名前として読む。経営で考えることを知、現場で手を動かすことを行とみれば、2つは別々の仕事ではなく、一つの動きの始まりと仕上がりになる。「実践知」とは指す先が違う。実践知は、場面ごとに善い判断を下す知の種類を指す。知行合一は、知ることと行うことの関係を指す。
関連する言葉
出典
- https://zh.wikisource.org/wiki/傳習錄/卷上 (維基文庫「傳習錄/卷上」)
- https://ja.wikipedia.org/wiki/知行合一 (Wikipedia「知行合一」)
- https://ja.wikipedia.org/wiki/陽明学 (Wikipedia「陽明学」)